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湯けむりの宿場町に生まれた 新たな魅力 山鹿

江戸時代に宿場町として栄えた頃の面影を残す「千代の園酒造」界わい


歩くほどに楽しい小路散策 町家が刻む陰影に心ひかれ

「千代の園酒造」のすぐ近くの「しびんちゃ館」の角を入った宗方小路
 
山鹿の町おこしの立役者の一つ、八千代座


「山鹿灯籠民芸館」から入った裏雨屋小路。暮らしの音が聞こえてきます
 
町家らしい奥に細長い、創業180年の「木屋本店」の間口


なまこ壁のしつらえが、宿場町の情緒を濃く映します
 
「さくら湯」前の路地の風景。昔ながらの町家のたたずまいが、風情を漂わせます
 

 菊池川が流れ、国道3号に架かる山鹿大橋から山鹿の街を眺めると、瓦屋根が目の前に広がります。その風景は、瓦の波がうねって迫って来るように映ります。
 こうした風景は、山鹿市の豊前街道沿いに並ぶ商家や町家に見られ、タイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。酒やしょう油の醸造所は現在も営みを続け、かつての廻船問屋や米問屋は、レストランや雑貨店などに様変わりしながら、新しい息が吹き込まれています。
 そんな店先をのぞき込むと、重厚な梁や柱が、柔らかな晩秋の日差しに映え、独特の陰影を描いています。表が薄暗いせいでしょうか、奥にある中庭の明るさが印象に残る町家もあります。
 菊池川沿いの惣門から八千代座まで、趣ある町並みが続く豊前街道は歩けば10分ばかり。街道沿いに並ぶ土産物屋や雑貨店、カフェ、地元の人たちが買い物に来る魚屋など、立ち寄りたくなる店がいっぱいです。
 それに、行く先々で出会う気さくな店主たちと会話に花が咲いてしまうと、時間が過ぎるのも忘れてしまいそうです。
 街道には、車一台通れるほどのいくつもの小路(しゅうじ)があります。
 「石丸小路」「金屋小路」「裏雨屋小路」「樽屋小路」など、一つひとつに名前が付けられています。家々の脇を縫うように続く道のその先が気になって、好奇心がそそられます。
 茶の間からもれ聞こえるテレビの音、台所の音、路地に響く自転車をこぐ音、そんな暮らし音に心が和んでいくのがわかります。
 何気ない日常の風景から見えてくる、観光地ではない普段着の山鹿の顔。小路を吹き抜ける秋の風と一緒に、懐かしい思い出がよみがえってきそうです。


問い合わせ
■山鹿温泉元湯 さくら湯
山鹿市山鹿1の1
TEL.0968(43)3326
営/6時〜24時(資料室9時〜17時)
休/第3水曜(祝日の場合は翌日休)
http://sakurayu.coresv.com/
 
>> 2 昔に戻すことで新たな展開 町のシンボル「さくら湯」復元
※各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。
  あれんじ気まま旅
Vol.87(2013.11.2)掲載
豊前街道の宿場町として、古くから栄えた山鹿温泉。今も、参勤交代でにぎわった頃の面影が残っています。昨年11月に「さくら湯」が復元され、一方で街角にはおしゃれなショップが並ぶなど、新旧の魅力にあふれた山鹿市の豊前街道界わいを訪ねてみました。

文=廣木よしこ 写真=森賢一・松永育美(グラフ) 
表紙=豊前街道の惣門から眺めた千代の園酒造



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