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五橋から望む、松島町合津の町。高台からの眺めは絶景です
海風が奏でる、初夏の調べ 松島町


盆景のように美しい松島の風景

松の緑が美しい松島町ならではの風景
 
千巌山を越えるとカームビーチ(西目海水浴場)が見えてきます。夏は多くの人でにぎわいます


合津の波止場から見える赤い橋は松島橋(5号橋)
 
今年3月末で閉鎖された八代行きフェリー乗り場。ここからたくさんの人たちが八代へと向かったのでした


長年、合津の波止場で鮮魚店を営む「福田鮮魚店」の福田正孝さん
 
これからの季節はイカがおいしいそうです


天草の海で捕れる魚がいっぱいです
 
海岸沿いに店を構える「福田鮮魚店」のたたずまいは昔と変わりません


 初夏の日差しが海に映え、波頭をきらめかせています。視界には、いくつもの小島が収まり、凪(な)いだ紺碧の海が、その隙間を埋めるように澄んで広がります。波が削った岩肌が赤茶けてあらわになり、松の木がその上を覆う姿に、自然の力を思い知らされるのです。
 天草五橋から望む風景の中でも、中の橋(3号橋)を越え、大池島、池島を進み、そこから510メートルにも及ぶ前島橋(4号橋)からの眺めは、目を離したくないほどの美しさです。その盆景のような過不足のない風景に、ここが、宮城県の松島、長崎県の九十九島と並ぶ日本三大松島の一つと呼ばれるのもうなずけます。
 前島と天草上島を結ぶ松島橋(5号橋)を渡り、松島町の中心部へ下り、海岸沿いへと向かってみました。埠(ふ)頭を歩けば、海風が頬(ほお)をなでていきます。対岸の前島の家々の屋根が見えたり、右手には造船所があったりと、ここから眺める入江の風景は味があります。
 「昭和後期くらいまでは、合津のこの辺りは観光でそりゃ、にぎわった。天草五橋がかけられるまでは、上島の人たちは船で八代に渡って、八代から生活用の物資ば運んできよったもんね。フェリーで八代の学校に通学しよった子どもたちもたくさんおったばってん、フェリー乗り場も閉鎖されて、昔んごと、人はここに集わんなぁ」と話してくれたのは、この3月末に閉鎖された八代行きフェリー乗り場の近くで長年、店を営む『福田鮮魚店』の福田正孝さん(68)です。町の移り変わりを見つめてきた正孝さんの言葉には、どこか寂しげな思いが込められている気がします。
 古い旅館の建物や食堂、土産品屋、スナックが点在する松島町合津の界わいが、どことなく他の海辺の町と雰囲気が違うのには、観光地として栄えた思い出がそうさせるのかもしれません。細い路地に入ってみると、家々の垣根や洋裁店、美容室の間口から、この土地の人々の、今ではおだやかな暮らしの匂いが立ちこめています。


問い合わせ
■福田鮮魚店
上天草市松島町合津7913の2
TEL.0969(56)0016
営/6時半〜18時半(夏場は変更あり)
休/なし
>> 2 のどかな田園と風情ある海岸、森林浴も清々しいウォーキング
※各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。
  あれんじ気まま旅
Vol.75(2013.5.4)掲載
ある場所に一日滞在すれば、時間を追うごとに目が慣れてきて、さっきまで気づかなかった風景に目が留まったりすることはありませんか?それから次第に、そこにある”音“にも心が向いていきます。埠頭(ふとう)をわたる風の音、トンビの鳴く声、漁船のエンジン、入江の波の音。海風がそよぐ松島町(上天草市)の静かな日常に触れてきました。

文=福永和子 写真=森賢一(グラフ) 
表紙=前島から眺めた松島町合津の風景



海風が奏でる、初夏の調べ 松島町
盆景のように美しい松島の風景
のどかな田園と風情ある海岸、 森林浴も清々しいウォーキング
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