生活情報紙「あれんじ」公式サイト

トップ最新号とバックナンバー読者プレゼント
稲穂も笑顔も黄金色 七城町

重たげに穂が垂れ下がり、収穫を待つ稲穂。近づくと、ぷ〜んと香ばしい匂いが漂ってきます


おいしい米作りにかける 情熱とたゆまぬ努力

田畑を縁取るように彼岸花も咲いています
 
原さんが育てる神力で仕込む純米酒「神力」1680円(720ml)は、寝かせるほどにおいしくなるとか。菊陽町津久礼の『たわらや酒店』で販売。TEL.096(232)3138


あっさり塩味で、ついつい手が伸びる「米せんべい」は『七城メロンドーム』で販売。うす塩やエビ、ゴボウ、玄米(各190円)、五穀米(250円)など6種類あります
 
裸麦を焙煎した「麦茶」も自家製。香ばしい薫りがおいしい、昔ながらの麦茶です
 
原誠一さんと文代さん(54)ご夫婦と、跡継ぎの康展さん。康展さんは彼女募集中です!


 澄み切った青空の下、どこまでもどこまでも続く田園風景。菊池平野に位置する七城町では、黄金色に実った稲穂がゆらゆらと風にそよぎます。収穫時期にこの地域を訪れると、全国にも知られた“おいしいお米”のふるさとであることを実感します。
無農薬で米作りを続ける亀尾地区の原誠一さん(57)の畑を訪ねてみると、稲を天日干しにする稲架(はざ)掛けが。日光に照らされる稲穂から、香しい匂いが漂って来ます。
 「これは“神力(しんりき)”という酒米。明治時代に盛んに作られ、今では幻の酒米と言われているんですよ」と原さん。19年前、菊陽町の酒屋『たわらや酒店』とともに始めた酒造りは、わずか316粒の種籾から始まったとか。今では、一般の人たちにも呼びかけて「神力栽培会」を結成。完全無農薬・無肥料農法で酒米を育てる体験ができます。
 酒米をはじめ、原さんが作る農作物はすべて無農薬。小麦粉や麦茶、米せんべいなど、より多くの人に手に取って欲しいと、加工にも積極的に取り組んでいます。「米作りだけでなく、いろんなことに挑戦する父はすごいと思いますね」と、跡継ぎの康展さん(25)。「少しでもおいしいもの、体にいいものを作りたい」という原さんの純粋な思いに、康展さんも、消費者になる私たちも、心が動かされるのかもしれません。
 原さんの農業を支えるのが、住まいの目と鼻の先にある『前川水源』の湧水。飲用として、また農業用水として、地域の暮らしに欠かせない存在です。水くみ場の吹き出し口から勢いよく流れる湧水で口を潤すと、身も心もキリッと引き締まるようです。
 「大牟田から来てるけど、ココの水が一番、自分に合ってるよ」と、にこやかにこたえてくれたご夫婦は毎週、水くみに来るそう。地域に恵みをもたらす湧水は、隠れた名水スポットでもありました。
 水源から少し足を伸ばせば、「菊池十八外城」の一つである『亀尾城跡』があります。「菊池十八外城」とは、中世にこの地を支配した菊池一族の居城・菊池城を守るために作られたもの。案内板によると、このあたりは激戦の地であったとか。血気盛んな武士たちが詰めていたこの地も、今では静寂にすっぽりと包まれていました。


>> 2 思わず見入ってしまう中学生が作る斬新なかかし
※各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。
  あれんじ気まま旅
Vol.62(2012.10.20)掲載
菊池川の清らかな水が育む、おいしいお米の産地と知られる菊池市七城町。黄金色に実った稲穂、川沿いに咲くコスモス、静寂に包まれる神社など、そこにあるのは日本の原風景。ホッとなごむ風景の先には、家族一緒に、汗を流して働く姿がありました。

文=廣木よしこ 写真=森賢一(グラフ)
表紙=稲架(はざ)掛けが並ぶ七城町の田んぼ。遠くに見える山は、八方ヶ岳



稲穂も笑顔も黄金色 七城町
おいしい米作りにかける 情熱とたゆまぬ努力
思わず見入ってしまう 中学生が作る斬新なかかし
伝える思いと、受け継ぐ気合 家族で作り上げるうまいもの
甘さほとばしるメロンを ジュース、パンで、味わい尽くす

くまにちコム


このページのトップに戻る↑



掲載の記事、写真の無断複製・転載を禁じます
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun