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小さい秋を見つけに 山都町

三味線や太鼓の音で祭を彩るおはやし隊。ひょっとこ踊りや子ども太鼓など、様々な団体が町を練り歩きます。
写真=山都町八朔祭実行委員会


商店街の競い合いも見物 “大造り物”が練り歩く『八朔祭』

橋本さんが手掛けた「下市連合組」の“仁王像”。造り物のテーマはその時々の世相を反映したもの、動物、キリンや龍など様々。当日まで極秘で作業が進められるそうです。写真=山都町八朔祭実行委員会
 
昨年登場した造り物の「くまモン」は、『通潤橋』前に展示されています。


俵を積み上げたみこしは、豊作祈願のお祭りならでは。仲町青年部のみこしです。写真=山都町八朔祭実行委員会
 
20年以上、造り物に携わっている橋本さん。普段は写真店を営んでいます

堂々としたたたずまいの和風建築の住宅。町を歩いているとつい見とれてしまう建物にも出合います


自動販売機の横にポツンとある公衆電話。そういえば街角の公衆電話も見かけることも少なくなりました
 
山間の町によく似合う円形ポスト。今でも現役です
 
思わず方向転換して歩きたくなるひっそりとした裏路地。商店街の裏には、ゆるりと歩くには最適な路地が多く残っています


 緑に覆われた丘陵の連なりの中にポツンと現れる山あいの町。山都町の矢部地区の中心地・浜町は、中世は豪族・阿蘇氏の本拠地として、江戸時代には熊本と日向(宮崎県)とを結ぶ「日向往還」の中継点として栄えた古い歴史を持つ町です。 
 そんな浜町の歴史を物語るのが、江戸時代中期から続く『八朔祭』です。旧暦8月1日の八朔の日に、五穀豊穣・商売繁盛・家内安全を祈るために行われる祭りで、今年は9月1日(土)・2日(日)に開催されます。
 この祭りの呼び物となるのが、高さ3〜4メートルにも及ぶ巨大な“造り物”。浜町の各商店街が趣向を凝らし、競い合って製作される造り物が町中を引き回される姿は圧巻で、町内外から多くの見物客が集まります。マツカサやシュロの皮、かずら、ハギの穂…など、造り物の材料はすべて山野に自生する植物で作られます。1カ月くらいかけて材料を探すのですが、山都町内で採れないものは阿蘇まで足を延ばして探すこともあるとか。
 「農業や林業の恩恵を受けて発達したのがこの浜町。その感謝の気持ちを込めて、商店街の人たちが農業・林業に携わる人たちをもてなすということで、巨大な造り物が作られるようになったんです」と造り物の名人と呼ばれる橋本浩彰さん(51)。造り物は審査員によって順位が付けられ、橋本さんが所属する「下市連合組」は10年続けてダイヤモンド賞(1位)を獲得しています。
 中でも、昨年、製作した“仁王像”は、大阪府吹田市の『国立民族学博物館』で来春展示されるそうです。
 この時期、浜町の通りを歩いていると、トンテンカンと造り物を造る音が聞こえてきます。


問い合わせ
■八朔祭
(問)山都町八朔祭実行委員会
TEL.0967(72)1158(山都町役場)
TEL.0967(72)0186(山都町商工会)
 
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※各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。
  あれんじ気まま旅
Vol.58(2012.8.18)掲載
青空に入道雲が浮かぶ夏の風景を残しながらも、吹く風は秋の気配を漂わせる山里の町・上益城郡山都町矢部地区。この季節の風物詩『八朔祭』を控えた商店街で、昔ながらの風情と温かな人情に出合いました。

文=廣木よしこ
写真=森賢一・内村友造(グラフ) 
表紙=浜町橋から見た千滝川の流れ(上益城郡山都町)



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