生活情報紙「あれんじ」公式サイト

トップ最新号とバックナンバー読者プレゼント
湯の里で探す 春の憩い内牧

『山王閣』庭園内に残る夏目漱石宿泊の部屋。入館料は「お気持ちでけっこうです」と書いてあります。
同館の補修・維持費用にあてられます


花の盛りに明治の面影を訪ねる

夏目漱石の小説「二百十日」に登場する『明行寺』の門
 
ラベルから時代がうかがえる、明治時代のエビスビールの瓶。小説「二百十日」では、エビスビールを巡る仲居さんとのユーモラスなやりとりが描かれています


阿蘇市立体育館の向かいにある『中央公園』の大きな池は、昔の内牧城にあった堀の一部です
 
『山王閣』の庭に建つ夏目漱石の像


 花曇りの空が崩れ、霧のような春雨に包まれた内牧の中心部。雨に煙る銀鼠(ぎんねず)色の甍(いらか)が美しいたたずまいを見せるのは、夏目漱石の小説「二百十日」の冒頭に登場する『明行寺(みょうぎょうじ)』です。門をくぐると、山茱萸(さんしゅゆ)の黄色い花がそこだけ灯りをともしたように揺れ、境内には本堂から漏れる説法の声が低く静かに流れていきます。
 明行寺から歩いて10分あまりの老舗旅館『山王閣』には、明治32年(1899)に漱石が宿泊した部屋が『夏目漱石記念館』として大切に保存されています。古めかしい机やどっしりとした火鉢など、室内の調度品までが当時のまま。
 「卓上のエビスビールの瓶もその頃のものなんですよ」と話すのは、支配人の林原静二さん(60)。荷馬車が砂利道を行き交い、鍛冶屋が鉄を打つ音が力強く響く…。そんな明治の内牧で小説の構想を練る漱石の姿が、目に浮かんでくるようです。


問い合わせ
■山王閣・夏目漱石記念館
阿蘇市内牧482の2 TEL.0967(32)0625
夏目漱石記念館8時〜17時
記念館休/不定
 
>> 2 湯で体をほぐし、福を呼ぶ地蔵に願掛け
※各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。
  あれんじ気まま旅
Vol.50(2012.4.21)掲載
歴史ある温泉街として多くの文人墨客が訪れた内牧(阿蘇市)。黒川沿いの堤防に歩を進めれば、うららかな日差しも心地よくて。道端の湯煙や足湯の風景に和みながら、一日ゆっくり巡ってみました。

文=松田有美 写真=森賢一(グラフ)
表紙=内牧温泉郷を流れる春の黒川の風景



湯の里で探す 春の憩い内牧
花の盛りに明治の面影を訪ねる
湯で体をほぐし、福を呼ぶ地蔵に願掛け
湯の里の温かな人情と 町おこしへの新しい取り組み
牛と人の共生が千年の草原を守る 特産品を生かした内牧スイーツ巡り

くまにちコム


このページのトップに戻る↑



掲載の記事、写真の無断複製・転載を禁じます
Copyright Kumamoto Nichinichi Shimbun