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水上村では昭和35年に完成した市房ダムの湖畔に桜の植樹を続け、現在ではその数約1万本。村全体では約3万本にもなり、春の一大風物詩になりました(資料写真)
春を待つ山里 水上村


村人の情熱が育む桜絵巻
 
市房ダムと、その湖畔に咲く見事な桜(資料写真)


木の香りに満ちた『杉本商店』の製材所内。見事な木目の杉が積み上げられています
 
大正時代から続く製材業の『杉本商店』三代目の杉本泰治さん(63)。「土が肥えていて杉の生育が早い水上村の山は、杉の生産に非常に適した土地。30年ほど前でしたが、山林のある場所の評価額が、九州の近隣地域と比べて2〜3倍ほどになったこつもあるとですよ」
 
大空に溶け込むように青くかすむ市房山を背景に、のどかな山村風景が広がります


 ピンと冷たい空気が張り詰める山里の朝。そこにはまだ冬の余韻が残りますが、暖かな日差しに照らし出された山肌の色合いは穏やかで、どことなく春の気配が漂います。市房ダム湖畔には開花を待つ桜並木が連なり、枝には春を待つ芽吹きが点々と…。春本番ともなれば、薄青い湖面とそれを囲む萌黄(もえぎ)色の山々の境い目に、まるでピンクの刺繍のように延々と見事な桜が連なります。
 「標高が高い水上村ですが、桜の開花時期は平野部より早かとですよ」と教えてくれたのは、水上村 湯山でで製材業『杉本商店』を営む杉本泰治さん(63)。その理由を尋ねると、「ダム湖の湖面が暖かな日の光を反射することもあるでしょうが、なんちゅうても村のみんなが総出で桜の世話をしとるからでしょう」とにこやかに答えてくれました。「下草刈りはもちろん、肥料まで与えて世話するような所は、他にはあまりなかっじゃなかろかなぁ」と杉本さん。村の各集落ごとに担当地区を決めて桜並木の世話を受け持っているそうです。


>> 2 天を衝く市房杉の傍らで癒やされて豊かな自然に引き寄せられる人々
※各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。
  あれんじ気まま旅
Vol.47(2012.3.3)掲載
球磨川の源流を擁する水上村。春は市房ダム湖畔に咲きそろう桜を愛でに、大勢の人が訪れます。そんな季節を目前にした村には、穏やかなときの流れとおいしい山の幸、人々の温かな笑顔がありました。

文=松田有美 写真=森賢一(グラフ)
表紙=市房山神宮の参道沿いに立つ千年杉(市房山)



春を待つ山里 水上村
村人の情熱が育む桜絵巻
天を衝く市房杉の傍らで癒やされて 豊かな自然に引き寄せられる人々
球磨川最上流に並び立つ焼酎蔵 肌も心も潤う湯山温泉
山の美味に元気をもらう

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