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ふと、あのころを思い出す 忘れがたき情景との再会 菊池

誰もいない校庭に立ち、雲の流れを見つめていると、遠い記憶の底にタイムスリップしてしまいそう


木造の学び舎で 卒業アルバムを開くような温かさに触れる

昔の校舎を写した古い写真などが飾られています
 
黒板消しの使い古された風合いに、時代を感じます


『きくちふるさと水源交流館』の研修棟は、教室や板張りの廊下が当時のまま利用されています
 
校舎の窓から見える渡り廊下。ここには、幼い頃の物語をひもとくエッセンスがいっぱいです


水源地区の豊かな水の恵みで育つ水田
 
石垣で整えられた水源地区の住宅地。すれ違った女性は、静かに会釈して、ご近所のよろず屋さんへと行かれました


菊池一族を祭った菊池神社からは、菊池市街を一望することができます
 
菊池市街から県道203号をたどって、木庭橋を渡り、水源地区へ
 
河畔の家には、川へ下りる石段が


 風を羅針盤にして旅を繰り返していると、「あらっ、ここって以前来たことあったかしら」なんて、胸の奥底でトクンと音が鳴ることがあります。
 初めて訪れたはずの菊池市郊外の水源(すいげん)地区を歩きながら、その感覚を経験しました。川の瀬音、稲穂をほぐす秋風。菊池川に架かる木庭(こば)橋ですれ違う表情(かお)にさえ、旅ならではの親近感を覚えそうです。
 菊池市街の菊池女子高から県道203号に抜けて来た山間の里。正式には“原(はる)”という地名ですが、昔から“水源”の名で親しまれてきた地区です。
 豊かな菊池川の水脈と共生してきた証でしょうか、河畔に面した住まいには、川へ下りる石段が設けられています。
 堅固(けんこ)な石組みで守られた昔ながらの家並みの先に、『きくちふるさと水源交流館』が見えてきました。
 ここは菊池東中学校跡地を利用した交流施設です。2000年に統廃合され、使われなくなった木造校舎を改修して、現在は研修や体験施設として利用されています。予約すれば、郷土料理をつくったり、稲刈り体験も楽しめます。自分たちで収穫したおいしさに喜びを感じ、汗を流した分、より思い出を深めることができそうです。
 「木造校舎を初めて見る若い世代の人たちも、思い思いに教室のイスに座り、授業を受けるポーズで写真を撮ったり、机の落書きを見つけて、笑ったり。『なんか落ち着くなぁ』『また来よう』って喜んでくれます」と話すのは、かつてここが学び舎(まなびや)だったというスタッフの女性。
 “菊池の手”に抱かれ、郷愁に安堵し、何度でも訪れたくなる…。思うにこれは、菊池の包容力といえるかもしれません。


問い合わせ
■きくちふるさと水源交流館(NPO法人きらり水源村)
菊池市原1600
TEL0968(27)0102
営/9時〜17時
休/水曜
※農業体験や郷土料理体験などは予約制
※「食事のみ」は数量に限りがあります
>> 2 老舗からニューフェイスまで食べ歩きにことかかないグルメが共存
※各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。
  あれんじ気まま旅
Vol.38(2011.10.15)掲載
木々が深閑(しんかん)と色づく菊池市。きょう15日、菊池一族の勇姿をまとった武者行列が練り歩く『きくち秋まつり』が開催されます。11月には、菊の花で時代絵巻を描く『菊人形・菊まつり』がひかえ、そぞろ歩きと、食べ歩きの楽しさが増す実りの季節。湯の里ならではの、風と土と街の匂いに触れながら、歩いてみました。

文=森田玲子 写真=森賢一(グラフ) 
表紙=旧菊池東中学校の教室(きくちふるさと水源交流館)



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月夜の下で露天に浸り創作懐石料理を楽しむ

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