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山からの贈り物を愉しむ 避暑地で過ごすスローライフ 産山


名水とともにある暮らしと創作活動

昭和51年に池山水源の清掃時に発見された水神様。約200年前のものといわれています
 
池山水源の水温は、年間を通じて13.5度と一定。県外から水汲みに訪れる人も多い名水スポット

ヒゴタイ公園には、毎年8月になると青い球体のヒゴタイの花が咲き始めます(産山村提供)


70年以上はたっているというタイル張りの流し台。その風合いは、見る者をほのぼのとさせます




 
「産山の自然に生かされていると感じることも」と言う間美恵さん。飾らない笑顔がチャーミングな女性です

ギャラリーには、白やブルーといった清潔感あふれるシンプルなデザインのカップ&ソーサーやプレートが。食器の幅広い使い勝手を好んで愛用するファンが多いとか


 阿蘇郡産山村は、大分県竹田市と県境をなす熊本県の北東に位置し、標高600〜900メートルのなだらかな斜面に広がります。
 “うぶやま”の村名は、“阿蘇山の神・健磐龍命(たけいわたつのみこと)の嫡孫が産湯につかった地”の神話に由来。ロマンにみちた伝承は、地元の女子中学生によって受け継がれる『浦安の舞』という神前神楽舞にもうかがえます。
 山肌をつたう風に清涼感を覚え、見上げると、阿蘇外輪やくじゅう連山の威容がくっきり。山間のもたらす爽快感が旅歩きに弾みをつけます。
 この時期に訪れた理由の一つは、ヒゴタイの花を見るため。毎年8月上旬から9月中旬まで開花する“ヒゴタイ”は村花。『ヒゴタイ公園』では10月中旬まで、公園内を案内したり、花の見ごろを知らせる『ヒゴタイ&コスモス開花祭』を開催。まん丸の青い花、というユニークな形状は、環境省の絶滅危惧類に指定される希少な植物。同園のように、一堂に咲く姿を眺めることができるのは貴重なのです。
 田舎道のデコボコした感触を楽しみながら、足を延ばして古民家発見。ここは、12年前に田舎暮らしがしたいと、京都から移り住んだ女性陶芸家・間(はざま)美恵さん(38)=阿蘇郡産山村片俣=の住まいとアトリエ。50年ほど誰も住んでいなかった家屋をそのまま生かしたたたずまいは、草いきれの激しい風情とも調和して、不意の来客も優しく受け入れるおおらかな温かさにあふれていました。
 「昼間でも、雨や風の音しか聞こえないことも。お陰でロクロ回しも集中できます」と言う間さん。関西方面や九州各地で個展を開く間さんは、天草陶石を使った作品づくりに取り組んでいます。結晶釉(けっしょうゆう)を使った独特の技法で作る作品は、まるで海の底をイメージさせるようで神秘的です。美しい貝殻のような模様は、亜鉛の結晶で、結晶の生成する温度を保つことで生まれる偶然の産物。ゆえに、一つとして同じ模様がないのです。
 「作陶に使う水も、生活水も池山水源の水」と。産山の水に出合って、望むライフスタイルをまっとうするアーティストの笑顔は、太陽のように眩いばかりです。



問い合わせ
■ 産山村役場
阿蘇郡産山村山鹿488の3
TEL.0967(25)2213

■間美恵さんのアトリエ
阿蘇郡産山村片俣769の2
TEL.0967(25)2905
※ 必ず電話をして訪れてください

■ヒゴタイ公園
(ヒゴタイの開花は8月上旬〜9月中旬)
阿蘇郡産山村田尻771
TEL.0967(25)2777
(ヒゴタイ公園キャンプ村)
営/9時〜17時
休/不定休
入園料/高校生以上300円・
    小中学生100円・
    以下無料
※開花状況は天候によって変わります
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※各情報は掲載時のものです。料金や内容が変わっている場合もあります。
  あれんじ気まま旅 IN KUMAMOTO
Vol.9(2010.8.7)掲載
涼風の渡る阿蘇郡産山村を訪ねました。清水の湧く池山水源や、ルリ色の花・ヒゴタイが咲き誇る夏の景色は、躍動感にあふれ、さっぱりと心洗われていく感じです。身も心も産山モードに切り換えて夏場の涼を満喫しました。

文=森田玲子 写真=森賢一(グラフ)
表紙ロケ地=池山水源。 「浦安の舞」を踊る産山中学校3年生 のみなさん/前・筑紫奈美さん、中右・志賀優紀さん、中左・後藤恵理香さん、奥・森遥風(はるか)さん



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