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(4)古き良き五家荘の歴史を感じて

(4)古き良き五家荘の歴史を感じて

2018年5月5日
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かやぶき屋根の「山菜食堂」

五家荘に伝わる平家伝説や、昔の暮らしを紹介する施設が「平家の里」です。高台には、平家の落人ゆかりの品々を展示する資料館と能舞台があり、朱塗りの建物と池の中にたたずむ能舞台の風景は、平安京や平家の信仰を集めた厳島神社のみやびさを伝えます。

資料館では、壇ノ浦の合戦の様子や、平家の落人が五家荘にたどり着くまでの言い伝えが、絵物語風に分かりやすく描かれ、展示されています。

施設の敷地内には、移築されたかやぶき屋根の古民家が点在しています。そこには、かつての五家荘での暮らしに欠かせなかった唐箕(とうみ)やくわなどの古道具も展示されています。

平家の落人たちの暮らしなどを紹介する資料館「平家伝説館」(左)と能舞台

それらの古民家の一つ「伊藤家」は築150年の建物。ここは、「山菜食堂」という名前の食堂になっていて、そばやうどんなどが提供されています。メニューは今年3月にリニューアルしたばかりで、“田舎そば”が評判です。

注文したのは「山菜そば」。熊本県産のそば粉を100%使った太くて短いそばで、ワラビなど、季節の山菜が載っています。地鶏と昆布、シイタケで取ったおいしいだしが、そば本来の力強い風味を引き立てます。また旬のヤマメや山菜の天ぷらも楽しめます。「お口に合いましたか?」と厨房から顔をのぞかせた丸山とめこさん(71)の笑顔に和みます。

帰り道、車窓から眺めていると、もえぎ色に彩られた山々の輪郭がかすみ、来たときよりも優しい表情に見えました。

ワラビなど季節の山菜が載っている山菜そば670円。大盛りは770円

山菜の天ぷら330円。この日はヨモギとフキノトウとシイタケでした

やまめの塩焼き(430円)が、おいしい季節です

「山菜食堂」の丸山とめこさん(左)と橋崎詩緒里さん(39)

※平家の里では5月6日まで
新緑「芸」能舞台が開催中
問/0965-36-5800(五家荘観光案内所)

平家の里


敷地内の「山菜食堂」

  • 営/11時~15時
  • 休/不定
 

五家荘の旅のおみやげ「げんぺいつむぎ」

「平家の里」で「げんぺいつむぎ」(600円)というストラップと、紅白の水引が一緒になった縁結びグッズを見つけました。五家荘には、平家方の鬼山御前が、平家追討に向かう源氏方の那須与一の息子小太郎を、五家荘の入り口の保口で引き留めているうちに、結ばれたという伝説があります。その伝説にあやかった「げん(源氏)ぺい(平家)つむぎ(結ばれた)」を購入し、付いている水引を平家の里最奥部の「平家の館」に結びつけて祈願すると、恋がかなうそうです。

五家荘の皆さんが一つずつ手作りした「げんぺいつむぎ」

神殿を思わせる白木造りの「平家の館」

恋愛成就を願い、平家の館に水引を結ぶ人が絶えません


旅の終わりに・・・

紅葉スポットとして知られる五家荘ですが、植物の生命力があふれる新緑の季節も魅力的です。若葉のみずみずしい色が初夏の日差しを受けると、キラキラと輝きます。谷間に響く鳥のさえずりや川のせせらぎの音が、心に豊かな時間をもたらしてくれました。