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(2)笑顔輝く子どもたちは 五家荘の宝物

(2)笑顔輝く子どもたちは 五家荘の宝物

2018年5月5日
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背筋をピンと伸ばして校歌を歌う子どもたちと、優しく見守る先生たち

〈泉第八小学校校歌〉

朝もやこめる山々の 緑に映ゆる陽をうけて 燃ゆる希望に胸ふくらませ 伸びゆくぼくらの泉八

樅木地区にある八代市立泉第八小学校は、全校児童数8人(2017年度)の小さな学校です。取材に訪れたのは2人の卒業生を送り出した翌日の修了式の日でした。参列したのは、1年生から5年生までの6人と、先生を合わせて12人。けれども、子どもたちと先生たちの温かい関係が伝わる、素晴らしい式でした。

まるで仲良し大家族のような泉第八小学校の皆さん。上段左から=枝川晃久先生(31)、木下晃司先生(31)、平島泰平校長、園田泰男教頭(50)、庄山慎一郎先生(35)。下段左から=山村英美さん(現6年)、山村亮太さん(現3年)、黒木寿計(ひでかず)さん(現6年)、松本瑠華さん(現3年)、山村美菜さん(現2年)、丸山大志さん(現4年)

五家荘の人たちは、小学校の卒業式を特別な思いで迎えます。五家荘地区には中学校がないため、子どもたちは小学校を卒業すると八代市役所泉支所近くにある泉中学校に進学し、親元を離れて寮生活を始めます。まだあどけなさが残る子どもを手放すことは、家族にとって、また地域の人たちにとっても、喜びと同時に切なさも覚えるのでしょう。

「小学校時代の毎日毎日が、かけがえのない時間なのだと感じます」と卒業生を送ったばかりの平島泰平校長(57)の目が、少しだけうるんでいました。

そんな平島校長は昨年4月に赴任して以来ずっと、毎朝30分以上かけて山道をがんばって集団登校してくる子どもたちを、学校から約500メートル離れた樅木の吊橋まで迎えに行くそうです。「真冬になると雪深くなるので、足を滑らせないか、寒くないかと心配しました。降り積もる雪の向こうから、子どもたちが元気に歩いてくる姿を見つけると、ほっとします」と話します。

一人一人に手渡された修了証書。赤いリボンがかけてありました

山に守られるようにたたずむ泉第八小学校は、1879(明治12)年、葉木・下屋敷で始まった子女教育をルーツに持つ葉木尋常小学校の樅木仮教場として1902(明治35)年に設置されました

さて、泉第八小学校の運動会は、五家荘の一大イベント。地域総出で土手の草刈りや、杉門と呼ばれる入退場門作りをし、もちろん運動会のプログラムに大人も参加します。

また、毎年10月に行われる樅木天満宮大祭は地域の人のみならず、地元出身者や、かつて小学校に勤務していた先生もやって来て、神楽を舞います。「ここに赴任した先生は、子どもたちと一緒に神楽を練習します。太鼓の音が鳴れば、みんなの心が一つになります」と平島校長は話します。

そんな秋の祭りは、再会の喜びを感じる場でもあるようです。

神楽の練習を重ね、小学生も立派に役目を果たします(資料写真)

「五家荘の子どもたちは、素直でかわいい子ばかり」と話す平島泰平校長

八代市立泉第八小学校