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(2)県内各地から若人が集い 愛情込めトマトを育てて

(2)県内各地から若人が集い 愛情込めトマトを育てて

2018年1月13日
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酸味と甘みのバランスがとれた、蘇鉄園芸の桃太郎トマト

干拓地特有のミネラルが豊富な土壌は、おいしい作物を育みます。横島町の特産品として知られるトマトもその一つです。蘇鉄(そてつ)国光さん(57)と薫さん(55)夫妻が営む「蘇鉄園芸」では、桃太郎トマトとミニトマトが作られており、11月から5月まで、冬トマトの出荷に追われています。

「横島の干拓は年代ごとに違い、ここは江戸時代に行われた干拓地です。甘みと酸味のバランスがほどよくて、トマト本来のうまみを感じられるのが、うちの桃太郎トマトの特長です」と国光さん。

色づき始めたばかりのトマトをいとおしそうに眺める国光さん

ミシュランの星を獲得したレストランをはじめ、東京や福岡など各地の店からもオーダーが相次ぐというトマト。その味わいに感動し、わざわざ横島町まで足を運ぶ料理人もいるそうです。

「トマトを扱ってもらっているお店で食事をしたんですが、うちのトマトがこんなにもオシャレにおいしくなるなんて!と感動しました」という薫さん。一方の国光さんは「名店からのご指名はありがたいけど、同時に決して味は落とされん! と、プレッシャーも感じるよね」と話します。

完熟の桃太郎トマトは、ケチャップなどの加工品に使われます

そんな「蘇鉄園芸」には夫妻の人柄を慕い、県内各地から農業経営を志す若者たちが集まってきます。11年前から勤める源憲和さん(31)もそのひとり。

「社長の作るトマトはほかの農園のトマトに比べて味が濃く、本当においしいんです。いずれ自分の農園を持つという夢があります。もっと多くのことを社長の下で学びたいです」

取材でお邪魔したのは、寒くなり始めたばかりのころ。連結ハウスで暖房の準備をする農園スタッフ

前列左からスタッフの山田夏奈さん(24)、蘇鉄薫さん、娘の幸子さん(30)、2列目左から内田一海さん(24)、安達貴宣さん(28)、蘇鉄国光さん、後列左から源憲和さん、福島浩司さん(33)

その夜は、薫さん自慢のケチャップをたっぷりかけたオムレツを作りました。濃厚なトマトのうまみとハーブやスパイスの香りが立って、いつものオムレツがワンランクアップのおいしさになりました。

「驚くほど濃厚な味がするミニトマトです」と蘇鉄国光さん

蘇鉄園芸の加工品。ジュース1080円(720ml)、540円(360ml)、ピューレ860円(370g)、ケチャップ550円(275g)、コンフィチュール500円(110g)

蘇鉄園芸(国ちゃんのトマト屋さん)