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(3)イチゴ狩りシーズンの到来 湧水が育てた冬の味覚

(3)イチゴ狩りシーズンの到来 湧水が育てた冬の味覚

2017年12月2日
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「小池水源」の透明な湧水、その水面に映り込む緑の風景に、心洗われます

県道28号をさらに高森町方面に進むと、水源の看板が目につくようになります。南阿蘇村の東部は特に湧水が多いエリアで、白川水源、竹崎水源、小池(おいけ)水源など、多くの水源があります。中でも南阿蘇鉄道沿いにひっそりとある小池水源は、地域の人の生活に欠かせない水場です。水底には水草がゆらめき、水面(みなも)には木々の緑が映ります。

湧水が育んだ冬の名物と言えば、イチゴ。南阿蘇村では、この季節、数軒のイチゴの観光農園がオープンします。

イチゴ狩りは12月から5月中旬まで楽しめます。予約なしでもOK!(資料写真)

量り売りイチゴを、おみやげにどうぞ。12~3月は、200円(100g)、4~5月は170円(同)で販売しています(資料写真)

国道325号沿いの「阿蘇白水温泉瑠璃」の道向かいにある、イチゴの観光農園「南阿蘇ふれあい農園」では、9月に植えた苗がビニールハウスの中ですくすくと育っていました。

「12月になると、ひのしずく、ゆうべに、さがほのか、かおり野など、いろんな種類のイチゴ狩りが楽しめますよ」と話すのは、同園社長の田尻徹さん(36)。

「南阿蘇ふれあい農園」社長の田尻徹さん。5人の子どもさんたちもみんなイチゴが大好きです

昨年の熊本地震による被害は少なかったものの、農作業の遅れや道路の寸断によって利用客は減少したと言います。しかし今年は、イチゴ狩りを楽しみに待つ声が多く寄せられていると聞きうれしくなりました。

「皆さんがおいしそうに食べている姿を見るのが、一番の励みです。雨でも楽しめるので、ぜひ遊びに来て下さいね」

食べ放題のイチゴ狩りに、子どもたちも大喜び(資料写真)

南阿蘇ふれあい農園

  • 阿蘇郡南阿蘇村一関1273-1
  • TEL.090-2717-4478
  • 営/9時〜17時(12~5月中旬)
  • 休/不定※あらかじめ電話でご確認下さい
  • 料金/大人(中学生以上):1700円(12月)、1500円(1~3月)、1300円(4~5月) 小学生:1200円(12月)、1000円(1~3月)、900円(4~5月) 3才以上:700円(12月)、600円(1~3月)、500円(4~5月)
 

 

宝石のように美しい20種類以上のケーキ

さて、「南阿蘇ふれあい農園」の隣に、一軒の菓子店があります。揺れるのれんに、イチゴをモチーフにした家紋。「苺凜香(ばいりんか)」という店名から和菓子店と思いきや、扉を開けて印象のギャップにびっくり! ショーケースの中には、宝石のように美しい20種類以上のケーキが並んでいました。

和モダンな外観の「苺凜香」。イチゴ狩りの帰りに立ち寄る人も多いそうです

おいしそうな焼き菓子もたくさん。ドライブのお供や土産にぴったりです

ここは、フランス、台湾、シンガポールなどで現地のパティシエを指導してきたという、藤井正己(まさみ)さん(45)のお店です。

帰国後、藤井さんがこれまでの集大成の場所にと選んだのが、妻の故郷の南阿蘇村でした。

「この清らかな大自然の中で、美しいお菓子を作りたいと思ったんです」という藤井さん。長い海外生活の中で、あらためて日本の文化や建物の素晴らしさを再確認したという藤井さんは、店の設計デザインにその思いを注ぎました。

「外は寒かったでしょう。温かいコーヒーをどうぞ」ともてなしてくれたのは妻の真理さん(33)。実は真理さんは、「南阿蘇ふれあい農園」の田尻さんの妹。同店のケーキには、兄の田尻さんが育てたイチゴや地元の果物が使われています。

「南阿蘇の食材で作ったおいしいお菓子を食べに来て下さい」と「苺凜香」の藤井正己さん、真理さんご夫妻

「現在、新発売のイチゴスイーツの構想を練っているところです。楽しみにしていて下さいね」と藤井さん夫妻。イチゴの収穫が本格化する12月、どんなおいしいスイーツが店頭に並ぶか楽しみです。

イチゴのショートケーキ(420円)。自家栽培された朝摘みイチゴをたっぷり使い、濃厚なクリームとしっとりとしたスポンジが人気です(資料写真)

苺凜香(南阿蘇ふれあい農園内)