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(3)カルデラを元気に走るマンガトレイン 週末限定の家庭的なカフェ

スペアリブの煮込み

(3)カルデラを元気に走るマンガトレイン 週末限定の家庭的なカフェ

2017年8月5日
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とんがり屋根の駅舎がかわいい高森駅

地元学生の通学の足であり、観光客や多くの鉄道ファンから愛される南阿蘇鉄道。昨年の熊本地震により、一時は全線がストップしましたが、現在は高森駅 - 中松駅間のみ運行中です。

高森駅のホームに人だかりがありました。なんとそこには、ラッピング列車「マンガよせがきトレイン」が停車していました。

見覚えのあるキャラクターや、若者や子どもたちに人気のコミックの主人公たちが、ズラリと並ぶさまは圧巻です。

出版社・小学館の各雑誌に作品を掲載している漫画家117人が、熊本応援の思いを込めて寄稿したもので、駅舎の中にも応援メッセージ付きのイラスト色紙が飾られており、作家たちから届けられたメッセージが心にしみます。

人気キャラクターがたくさん描かれた列車の車体に、元気をもらいます

列車内にも色紙がいっぱい!

午前11時半、ホームに発車のベルが鳴りわたりました。「出発進行!」。車掌兼運転士・内川聖司(せいし)さん(62)の声が列車内に響いて、いざ、中松駅まで20分の列車の旅に出発です

ガタンゴトンと響く、列車の鼓動に心地よさを感じます。しばらくすると、右手にはギザギザと切り立ったのこぎり形の稜線(りょうせん)の根子岳が、また左手には南外輪山がくっきりと見えてきます。

白川やカッパ伝説が息づく池など、車窓に広がる風景は、まるでロードムービーを見ているようです。

このあたりで、あらかじめ、売店で買っておいた“旅のお供の豆菓子”「すずめのたまご」をポリポリと頬張ります。うん、おいしい! どうして、列車の中で食べるとこんなにおいしさが増すのでしょう。

そして内川さんの軽妙なトークを交えた、沿線案内も乗客を飽きさせません。

旅のお供、豆菓子「すずめのたまご」は高森駅の売店で売っています

「アナウンスに磨きをかけてお待ちしています」と、南阿蘇鉄道車掌兼運転士の内川聖司さん

この「マンガよせがきトレイン」(11月30日まで)は、夏休み期間中(~8月31日)は、一日2往復運行されています(それ以外は、平日1往復・土日祝2往復)。

 

オシャレなのにほっとする“お母さんの味”

さて、「色見に採算度外視のカフェがある」と聞いて訪ねたのが、「カフェビギン」。

定年を機に、熊本市から8年前に移住した藤本幹博さん(68)と、妻の明美さん(66)が営む週末限定のカフェは、家庭的なフレンチが評判です。

古民家を改築した自宅兼カフェ「カフェビギン」

「カフェビギン」の藤本幹博さん、明美さん夫妻。幹博さんが60歳の時に店をオープンしました

「プロの料理人じゃないので、雑誌を見ながら研究しています」と話す明美さんですが、その腕前はなかなかの評判です。

この日のランチは、スペアリブの煮込みとビシソワーズなどのコース。料理上手な主婦が作る本格的なコース料理は、オシャレなのにほっとする“お母さんの味”が加わっています。

この日のメインディッシュはスペアリブの煮込み。これで1300円とは、信じられません。シタビラメのパイ包みなども人気です

同店は移住者のサロン的な役割も果たしており、月1回の「映画鑑賞会」は、毎回20人以上が集まる盛況ぶりです。

「カフェを通じて出会いや発見があり、自分の中にいつも新しい風が吹いているように感じます」。オーナー・幹博さんが手塩にかけたガーデンも必見です。

ガーデンの手入れは、幹博さんの担当。バラやナスタチウムなどが咲いていました。「夏は雑草との戦いです(笑)」

「“思い立ったときに始めよう!”という思いを込めてビギンと名付けました」と幹博さん

カフェビギン