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(3)珍しい「マリア観音」など ぼう大なキリシタンの史料

隠れキリシタンの遺物

(3)珍しい「マリア観音」など ぼう大なキリシタンの史料

2017年6月17日
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「サンタマリア館」が立つこの地に島原にいた天草四郎が一揆軍2000人を率いて上陸したといわれます。対岸には原城跡(南島原市)を望みます。入館料/大人300円、高校生までは無料

「五多幸広場」の隣りにあるのが、5年前の有明町特集でも訪ねた「かくれキリシタン民俗資料館 サンタマリア館」。当時は別の場所でした。移転して、教会風の建物になってからは初めての訪問です。

ここに並ぶのは、館長の浜崎献作さん(73)が父親とともに集めた隠れキリシタンの遺物、約300点。仕事の合間を縫って、大江、﨑津、今富をめぐり、約40年かけて収集されました。

隠れキリシタンの遺物として広く知られるマリア観音をはじめ、厨子(ずし)の内側や仏陀像の背に隠されたマリア像・十字架に、当時の人々の信仰への思いの強さを感じます。

一軒一軒の家を訪問し、譲り受けたという隠れキリシタンの遺物=「サンタマリア館」

「隠れキリシタンが信仰してきたのは、本来のキリスト教とは違った教えになっていたと考えています」と浜崎館長。

宣教師がいなくなった禁教下で信仰を長く続けていくうちに、「神道や仏教と混成して変容していったのでは」といいます。

「遺物は、クリスチャンには異宗のものかもしれませんが、私たちにとっては大切な天草の歴史です。守っていかなくてはなりませんね」

1892年に天草に着任し、信者と協力して大江教会を建立したガルニエ神父。愛用していたロザリオや聖書バッグなど、信徒に送られた遺品がここに=「サンタマリア館」

「全国かくれキリシタン研究会」の会長でもある浜崎館長。在館時は展示物の説明もしてくれます

2018年夏、﨑津(河浦町)が「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録されるかどうかが話題となっています。多くの遺物を通して天草のキリシタンの歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

かくれキリシタン民俗資料館 サンタマリア館