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(2)海から望む教会やマリア像 潮風とともにクルージング

海上のマリア像

(2)海から望む教会やマリア像 潮風とともにクルージング

2017年5月20日
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﨑津集落ガイダンスセンター。「﨑津教会まち歩き&海上のマリア像クルージング」の申し込みは、7日前までに「天草宝島観光協会」へ。料金/4人以上1人2700円(人数により変わります)所要時間/約2時間。※荒天時はまち歩きのみになります

﨑津の町を歩くなら「﨑津集落ガイダンスセンター」から出発する「﨑津教会まち歩き&海上のマリア像クルージング」がおすすめです。案内してくれたのは「天草宝島案内人の会・﨑津支部」の芳倉正美さん(70)です。

﨑津のことを知りたくて「天草宝島案内人の会」に参加したという芳倉さん。「釣りと写真をやろうと移住したのに、まったく時間がなくて(笑)」と、ガイドやボランティアで大忙しです

芳倉さんと一緒に、ガイダンスセンターから静かな漁村に向かって歩くと、時計屋、クリーニング屋、駄菓子屋、八百屋、はんこ屋と家々の合間に連なる小さな商店の風景に、子どものころに見たような、懐かしい感覚を覚えます。

「小さな集落ですからね、みんな知り合いみたいなもんですよ」という芳倉さんは、大阪出身で2年前に﨑津の魅力に引かれ移住しました。

「山から海へとつながる、﨑津の地形の稜線が美しいのです。趣味の魚釣りはできるし、第二の人生を過ごすには最高の場所です。地域のみなさんもいい方ばかりです」。芳倉さんのおだやかな日常が伝わります。

「まち歩き」では、元網元の家を利用した「お休み処 よらんかな」に立ち寄り、昔の網元の暮らし、﨑津集落特有の「カケ」と「トウヤ」を見学することができます。

「カケ」は、海に突き出して作られたテラスのようなもので、狭い土地で暮らす知恵から生まれました。船の係留や漁具の手入れ、干物の干し場などに使われていました。

一方の「トウヤ」は密集した家と家との間の細い路地で海へとつながっています。

誰でも自由に通ることができますが、いずれも個人のお宅ですので「お邪魔します」という気持ちで、静かに歩きたいものです。

海辺に築かれた木組みが「カケ」=写真上。右端の海に降りる石段に続く路地が「トウヤ」

さて、いよいよお楽しみのクルージング体験です。出発は「天草漁業協同組合﨑津支所」の船着き場から。

案内してくれるのは、船長の濱清生(せいき)さん(42)とガイドの中村哲夫さん(37)の2人です。

「漁師町の暮らしぶりが分かる風景が人気を集めています」と「天草漁協﨑津支所」の中村哲夫さん(左)と濱清生さん

「まずは﨑津らしい景観を見に行きましょう」と濱船長。﨑津教会を海から眺めます。瓦屋根の向こうに尖塔が見えて地上からとはまた違った印象で、水面にそのシルエットが映り、まるで絵画のような美しさです。

漁港の向こうに見える「﨑津教会」。岸壁に立つ漁師さんが手を振ってくれました

「﨑津教会」はフランス人司祭のハルブ神父の希望で、かつて絵踏みが行われていた庄屋宅の跡地に建てられました。内部は畳敷きとなっています

そこから進むと、「まち歩き」で見た「お休み処 よらんかな」の「カケ」が見えてきました。テラスの下は木製の足場が組んであり、東南アジアのボートハウスに似ています。隣には現役の「カケ」があり、今でも生活の一部になっている様子が分かります。

「ほら、トウヤが見えるでしょ?」とガイドの中村さん。指さす方向には、家と家との隙間に真っ直ぐの小道がありました。「トウヤ」は牛深では「せどわ」と呼ばれるなど、同じ天草でも地域によって名称が違います。

山の斜面に設けられた墓地。よく見ると、十字架を乗せた墓石も見られます

防波堤を過ぎると、沖への出口、その先は東シナ海へとつながっています。穏やかだった波も急に荒くなり、船体が大きく揺さぶられます。船の上から「海上のマリア像」が見えます。

昭和47年に信者たちによって建てられたマリア像は、漁師たちの祈りの場所でもあります。大漁と航海の安全を願い、海に出る時、帰る時に祈りをささげます。

東シナ海に面する岩場にたたずむマリア像に、夕陽が注ぐ光景は厳かでとても神秘的です。

外海への出口に見えてくる「海上のマリア像」。岩場に立ってやさしくほほ笑みかけてくれます

﨑津教会まち歩き&海上のマリア像クルージング

  • お問い合わせ/天草宝島観光協会
  • TEL.0969-22-2243
  • 営/9時~18時
  • 休/なし