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(2)無事だった慈雲寺の天井絵

白山姫神社から眺めた門出地区の風景

(2)無事だった慈雲寺の天井絵

2017年4月15日
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地震後、裏山の崩落でも危険な目にあった本殿=白山姫神社

旧河原村の門出地区を訪ねました。白山姫神社の姿も以前と変わっていました。本殿は元あった場所から少し移動されていましたが、拝殿の新築の木の柱から復興へ向かう思いが伝わってきます。

「地震の後、裏山がくずれて、再び本殿が危険な状態になりました。それでも立派に立っている本殿の姿に、決してくじけないんだと、教えられた気がします。本殿の手前の敷地に仮の拝殿をしつらえ、参拝の方々に利用していただいています」と宮司の緒方宏信さん(51)。緒方さんは現在、仮設住宅で暮らしながら、白山姫神社の復旧に取り組んでいます。

昨年、3月の白山姫神社の様子

現在の白山姫神社の様子

本堂の天井絵で有名な「慈雲寺」を訪ねました。同寺は江戸中期の延享元(1744)年に開祖されたと伝えられる歴史ある寺です。地震により本堂の被害はあったものの、貴重な天井絵は幸いにも無事でした。この天井絵は明治20(1887)年ごろに描かれたものらしく、美しい季節の草花が描かれています。

一枚一枚を感慨深く眺めながら、その繊細な描写にあらためて感動します。130年はたっており、被災を免れたその幸運さに、力強く生きることを教えられたような気がします。

「慈雲寺」の天井絵は見事です

現在、本堂は復旧工事中です

震災から1年を迎え、少しずつ平常を取り戻しつつある門出地区は、春らんまんの暖かさに包まれています。

ゆっくりと歩きながら目に入ってくる、掃除の行き届いた路地、チラチラと流れる水路、ゆるやかな木山川の流れ。そこは、何事もなかったかのような風景を見せていますが、こうしていつもの姿を取り戻すまでの道のりと住民のみなさんのご苦労は察するに余りあります。

白山姫神社から眺めた門出地区の風景

地区の「山下百貨店」も無事でした

門出地区の風景。路地はチリ一つ落ちておらず、掃除が行き届いていました