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(2)まき窯で時間をかけて作る かあちゃん豆腐は濃厚

ちょっと固めの豆腐は、味が凝縮

(2)まき窯で時間をかけて作る かあちゃん豆腐は濃厚

2015年10月17日
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昭和30年ごろと思われる樅木の吊橋。ギシギシときしんでスリル満点だったのだそう(五家荘観光案内所提供)

五家荘の南東に位置する樅木(もみき)地区には、樅木のつり橋があります。峡谷をまたぐように一直線にのびたつり橋は、厳しい自然で暮らす人たちの生活を支え続けてきました。

昭和30年ごろのつり橋の写真を見つけました。足がすくむような深い渓谷に、かずらに木板を渡しただけのつり橋を、わらじ履きで渡っていたという先人たちの度胸には驚かされます。

現在の樅木の吊橋。2段の親子橋となっていて、「あやとり橋」と「しゃくなげ橋」と名づけられています

そんな樅木地区には、200年ほど前から神楽が伝わっています。現在は、樅木神楽保存会のメンバー13人と、泉第八小学校の全児童7人が、樅木天満宮大祭=10月24日(土)・25日(日)=で奉納する舞のけいこに励んでいます。

「10月になると、体がむずむずしてくるんですよ」と語るのは、会長の黒木計司(けいじ)さん(52)。「町を出た人も、祭りの日には戻ってきます。舞は体に染みついとるけん、太鼓の音がなれば、みんなが一つになれるんですよ」と笑います。

練習を重ね、小学生も立派に役目を果たします(樅木神楽保存会提供)

「次の世代に神楽をつないでいきたい」と語る樅木神楽保存会会長の黒木計司さん

樅木に来たら立ち寄りたかったのが手作り豆腐がおいしいと評判の「高木豆腐店」。訪ねてみると、店先では、何やらわいわいガヤガヤと家族で楽しいバーベキューの真っ最中。

「取材?なーんの、そがんとよかけん、ほい飲みなっせ、食べなっせ」と店主の高木義政さん(69)。すでに、“よか調子”です(笑)。

「今日は孫も帰って来てて、楽しいばかり。ささ、どうぞ、どうぞ」とかわいい手作りの帽子に、チャーミングな三つ編みヘアで、妻の依久子(いくこ)さん(66)が迎えてくれました。

「ずーっと三つ編みよ」。手作りの帽子が似合う高木依久子さん

「こっち来て、座んなっせ」と、バーベキュー真っ最中の高木家と黒木家のみなさん。「大樹兄ちゃん(黒木家の長男)がいたらもっと楽しかったのにね」と仁樹さんと智美さん

その日は、熊本市内の飲食店で働いている孫の黒木仁樹(まさき・20)さんと智美さん(18)が帰省していました。

実は仁樹さんは、4年前の取材時に出会ったときの高校生でした。「たまにはここの空気を吸わんと元気にならんけん、休みの日にはこっちに帰ってくるんですよ」と、すっかり大人になったりりしい笑顔で話します。

「いつか、五家荘でおいしいレストランを開くのが夢なんです」という智美さんの笑顔に、祖父の義政さんの目尻は下がりっぱなしです。

今から4年前、あれんじの取材で出会った時の、まだあどけない黒木仁樹さん

イケメンに成長していた黒木仁樹さん

「うちの自慢の豆腐も食べてみて」。依久子さんが、出来立ての豆腐をごちそうしてくれました。

まきをくべ、窯でじっくり時間をかけて作られる愛情いっぱいの手作り豆腐は、少々固めで味が濃いのが特徴。水にさらさないため、おいしさがぎゅっと凝縮されています。

作り手の愛情が伝わる山里の豆腐、決して忘れられない味になりました。

ちょっと固めの豆腐は、味が凝縮。1丁150円。豆腐のみそ漬け(500円)も絶品

高木豆腐店の仲良し家族。左から、黒木仁樹さん、黒木智光さん(52)、高木依久子さん、高木義政さん、黒木智美さん、黒木美穂さん(42)

問い合わせ

高木豆腐店

  • 八代市泉町樅木69
  • FAX.0965-67-5207
  • 営/6時~18時半(要予約)
  • 休/なし
  • ※来店・注文予約の際は、ファクスでご連絡ください